KGC-70型(J)青酸ガス用吸収缶
興研株式会社製サカ井式
特 長
最大許容透過限度 5ppm最大許容透過限度 吸収缶に試験ガス(青酸ガス)含有空気を通した場合、吸気側における試験ガスの濃度が破過と判定されない最高濃度。 有効時間 40分(試験濃度0.3% 3000ppm)
吸収缶の有効時間
吸収缶は使用限度を超えると全く除毒能力がなくなってしまいます。この有効時間を管理、把握することが防毒マスクを使用するうえで重要です。
これは下記の方法で知ることができますが、あくまでも目安です。
破過曲線による算定方法
吸収缶の有効時間は環境中のガス濃度によって大きく左右されます。このガス濃度と有効時間の関係をグラフで表したのが「破過曲線図」です。
見方
環境中のガス濃度を調べ、その濃度が曲線と交わるまでの時間が算定有効時間となります。たとえば0.03%のとき、その使用時間は200分あることがわかります。使用時間がこの算定有効時間に達した時点で吸収缶を交換してください。また、短時間でくりかえし使用する場合は、一定の濃度であれば吸収缶添付書の使用時間記録欄に、使用した時間を記録しておき通算使用時間となったら新しい吸収缶と交換してください。
ただし、吸収缶に添付の破過曲線は国家検定規格やJIS規格に規定された試験ガスによるものです。
ガスの種類によっては有効時間が異なることがありますので注意が必要です。また吸収缶の有効時間は肺活量、湿度、温度などによっても左右されます。破過曲線の値はあくまでも目安ですので、安全を考え余裕をもって交換する必要があります。
臭気による判定について
算定有効時間内でも臭気、刺激または味覚を感じたときは、ただちに正常な空気の得られる環境に避難し、新しい吸収缶と交換してください。また、嗅覚には個人差があり、また徐々にもれてきた場合は嗅覚などが麻痺するので、この方法だけに頼るのは危険です。
吸気抵抗による判定について
吸収缶にほこりや粉じんが堆積すると目詰まりをおこし、吸気抵抗が増大します。この場合、接顔部からの漏れこみが増大する可能性がありますので、除毒能力がのこっていても吸収缶を新品と交換してください。保管方法
外気と遮断し、乾燥した冷暗所に保管してください。吸収缶は1個ずつビニール袋で密封しており、製造年月より約2年間は性能低下はほとんどありませんが、2年を経過したものは使用を避けてください。
また、袋に穴があいていたり破れていると空気中の水分やガスを吸着してしまい除毒能力が低下、もしくはなくなっている場合がありますので注意してください。
未開封の状態でも、缶に大きなへこみやサビ、その他異常が認められた場合は危険ですので破棄してください。