タイベックの化学物質透過性
透過とは
透過とは、有害化学物質が分子レベルで保護服を通過するプロセスのことです。透過の測定法
防護服を透過する有害化学物質の破過時間と透過率を測定することにより決定される。透過試験は、JIS T8115に従う。
透過試験セルの概要
左右のセル隔室の間に試験片を装着し、左側セル隔室に試験物質を入れ右側セルの隔室に透過した試験物質を分析する。実破過時間
化学物質が試験片の外側面と最初に接触してから、試験片の内側面上にその化学物質が検出されるまでにかかった平均時間破過時間>480分や透過率「検知せず」は透過がおこらなかったということではなく、透過が測定されなかったということです。透過は、起きたかもしれないが、最小透過率よりも低い量であったということです。最小透過率は、化学物質や測定器により一様ではありません。化学防護服をえらぶ場合最小透過率や暴露時間は、使用される物質の毒性に対し防護服の防護レベルが充分であるかどうか決めるために使われます。
標準破過時間
化学物質が試験片の外側に最初に接触してから、その試験片の内側面上に1μg/cm2.min.の透過率で検出されるまでにかかった平均時間。標準破過時間が>480というのは、平均透過率が1.0μg/cm2.min.にしかたっしなかったということです。しかし、微量の透過はあります。
標準破過時間の性能分類
JIS T8115では、化学防護服の標準破過時間は性能別につぎの6つに分類されます。標準破過時間(分) | JIS等級 |
>480 | 6 |
>240 | 5 |
>120 | 4 |
>60 | 3 |
>30 | 2 |
>10 | 1 |
注意
透過率は温度により変わり、温度とともに上昇するので、透過試験の結果は変わる可能性があります。